Thursday, January 28, 2010

J・D・サリンジャー


今朝,ニュースでサリンジャーが亡くなった事を知りました。

長く作品を発表していなかったのは知っていましたが、40年以上というのには驚きました。

晩年、社会から孤立した生活を自ら選び、執筆は自分自身の為だけに続け、それらの作品を出版する意思は全くなかったそうです。
正直、それらの作品を読んでみたいという強い気持ちは有りますが、サリンジャーがその様に望んでいる以上、尊重すべき事ですね。

昨年、70年代につき合っていたガールフレンドに宛てた手紙数通が、サザビーズのオークションにて高額で落札されたとニュースで聞きました。
人一倍、静かな暮らしを望んでいたサリンジャー、この様な事で騒がれてしまうのは可哀想。
その女性は子供の学費の為に手紙を競売にかけたそうですが、どの様な理由であれ、気持ちを込めて送ってくれたラブレターを競売にかけるなんて、、、

グラース家の人達、ホールデン、作品に度々登場する人物は何度も読み返しているせいか、私には身近な人達の様に感じています。
ホールデンはサリンジャーの分身だったとも言われているせいか、サリンジャーも知っている人の様に感じています。
本当に素晴らしい作品を残してくれた事を感謝しています。


Friday, January 22, 2010

ソファーに横たわりテレビ鑑賞中の餅

我が家に餅が来て4年と少し。
2005年12月に引き取った際に、生後半年程で6月頃生まれと聞いていたので、誕生日は2005年6月6日にしました。

何故6月6日にしたかというと、お腹に66という模様が入っているから。
悪魔の申し子『オーメン』のダミアンは、頭部に666の数字が入っていましたが、餅のお腹には66の数字が入っています。

誕生がもう一年遅ければ666の『悪魔の申し子』になってしまう所でしたが、665とひとつ足りないので安心。


当時、猫を引き取るのは少し躊躇していました。

猫=引っ掻くというイメージがあったので、引っ掻き傷が絶えなくなるかも、家具をめちゃめちゃにされるかもと思ったからです。

餅を飼って驚いたが、引っ掻かない、とても温和、寂しがり屋で常に一緒にいたがる等、私の中にある猫のイメージとは180度異なるという事。
子供に対しても温和で、とても優しい。

日がな一日何もせず、だらだらと過ごす餅。

Tuesday, January 12, 2010

CINEMA 16:EUROPEAN SHORT FILMS


日本の友人から薦められた『CINEMA 16:EUROPEAN SHORT FILMS』を観ました。
私の好きそうな作品が揃っている16編のオムニバス映画との事で薦められたのですが、、、
友人の薦めてくれた映画は2本しか収録されていませんでした。

検索してみたら、日本版とアメリカ版のDVDに収録されている作品は違うという事を発見。

友人の薦めてくれたゴダールもスティーヴン・ダルドリーの作品も入っていない、、、

ブニュエルとダリの『アンダルシアの犬』も入っていない、、、



でも、友人お勧めの以下の2本は入っていました。

Juan Solanas監督『L'Homme Sans Tete』 (The Man Without A Head)
タイトル通り、頭の無い男性が恋している女性とのデートの為に頭を買いに行って、、、というお話。

とてもエレガントでロマンティック。

この頭の無い男性がとても純粋で可愛らしいし、
立ち居振る舞いが上品。
ダンスシーンは夢の様に美しいです。
作品全体の色調もうっとりする程美しく、自然と顔がほころんでしまう作品。
この作品、2003年のカンヌ映画祭のジュエリー賞やフランスのセザール賞等、数多くを受賞したそうですが、納得。

Jan Svankmajer監督『Jabberwocky
この監督の世界感ずっしりな感じの作品で、とても好きです。


以下の2本はアメリカ版に収録されていて、気に入った作品。

Run Wrake監督『Rabbit
とてもシュールで、奇妙な内容のアニメ。
1950年代の子供の教育用のステッカーを使っているそうで、ぎこちない動きをするし、本当に変な話なのですが、妙に引かれてしまいます。


Virgil Widrich監督『Copy Shop

不思議な話。
とても引き込まれました。


『L'Homme Sans Tete』(The Man Without A Head)でとーっても暖かい気持ちになった後、、、、
次に観た作品Andrea Arnold監督『WASP』には、とても寒々とした気持ちにさせられました。

シングルマザーの子供への虐待の話です。
お母さんはそれなりに4人の子供を愛しているのですが、生活能力ゼロ、親としての自覚もゼロ。
ドキュメンタリー映画の様な感じもして、子供の俳優達の演技とは思えないリアルな感じ、お母さんを演じている女優さんもリアルな感じで、映画を観ている間ずっと映画だという事を忘れさせられてしまいました。
内容が内容なだけに好きな映画ではないけれど、強い衝撃を受けました。

16編それぞれ別の監督が作っているので、中には???と思う作品、印象に残らない作品も有りました。

でも、『L'Homme Sans Tete』が本当に素敵で、これを薦めてくれた友人にはとっても感謝。

この監督の他の作品を観てみたいです。

Thursday, January 7, 2010

TIM BURTON


MOMAで現在開催されているTIM BURTON展
自由な発想、そして私の大好きな初期の頃の作品がメインなのと、今迄見た事のない若い時のスケッチ等も展示されていて、とにかく楽しい!
この展覧会は4月迄公開されているので、あと数回は行きたいと思っています。

写真は今回の展覧会の中で一番好きな絵。
タイトルは『Romeo and Juliet』。

インク、マーカー、色鉛筆で
繊細なタッチで描かれていて、色合いが淡くてとってもロマンティック。
このポストカードは仕事机の前に飾っています。

Romeoの足の縞々なのも好き。

ティム・バートンの作品の、渦巻きと縞々がたまらなく好きです。

この展覧会に行った後に友人のクリスマスパーティーに寄ったのですが、友人宅ではたまたま初期のアニメ作品『Vincent』を上映していて、
ティム・バートンづくしのとても楽しい一日でした。

数年前に『Corpse Bride』が公開された際にも、映画館に隣接された会場でCorpse Bride展が開催されました。

細部にまでこだわった人形や、膨大な量のスケッチが公開されました。
うちの旦那さんと一緒に何時間も見入ってしまったのを覚えています。

同時期にティム・バートンのサイン会があって、絵本『The Melancholy Death of Oyster Boy & Oyster Stories』とDVDにサインをして頂きました。

これは私の宝物。

先日、うちの子に『The Nightmare before Christmas』をみせてみました。
怖がるようならば中断しようと思っていたのですが、最後迄とても楽しそうに鑑賞。
その後Nightmareの本も見せてみたら、これも指を指しながら楽しそうに見入っていました。
私の趣味を押し付ける様な事だけはしたくないと日々思っていますが、気に入って貰えたのはとても嬉しいです。

Saturday, January 2, 2010

コッポラ監督のワイン


年末に、うちの旦那さんがコッポラ監督のワインを買ってきてくれました。
フルーティーなのに甘くなく、良い具合に渋みのある、本当に美味しいワイン。

美しいクランベリー色のワインに、昨夜2人で見とれながら飲みました。

コッポラ監督は,映画事業では興行的に失敗した作品が多く、3度も破産をしたそうです。

でも、このワインビジネスではアメリカ屈指の富豪に君臨!
Niebaum-Coppola Winery では沢山の種類のワインが販売されていますが、娘ソフィア・コッポラの名前のワインも有ります。

私は『ゴッドファーザー』『ゴッドファーザー2』はテレビで放送される度に、何度観たか分からない程観ている大ファン。
あまりにも何度も観るので、ついに一昨年前にうちの旦那さんがクリスマスに『ゴッドファーザー』3部作のDVDをプレゼントしてくれました。

4枚組のDVDで、そのうち一枚は監督のインタビューや撮影エピソード等、かなり盛り沢山な内容で、『ゴッドファーザー』熱に増々拍車がかかってしまいました。
コッポラ監督が人としても大好きになりました。

ミーティング風景も入っていますが、常に美味しそうなものを食べながら話をしていて、とても可愛らしい人です。

膨大な量の資料も監督が説明してくれていますが、作品への並々ならぬ愛情を感じるものばかりだし、自らの家族への愛情にもあふれる、人間としての深みを感じる人です。


『ゴッドファーザー』のラストのバプティズムのシーンの赤ちゃんはソフィア・コッポラで、記念に娘で撮影をしたそうです。
可愛くて可愛くてたまらないというのが伝わってくるエピソード。

作品の中で、食にこだわるイタリア人の気質満載なのも好きな理由のひとつ。

大ボスであるヴィト・コルレオーネが、小さなマーケットに立ち寄って食材を自ら選んでいるシーン。

ヴィトの右腕のクレメンザが、大事な話し合いの席でもミートボールソースを料理していて、ボスの息子マイケルに秘訣を伝授するシーン。

この人は丸々太っていて、レストランでの食事シーンも実に美味しそうに食べてます。
若く貧しかった頃のヴィトが、奥さんへ梨をひとつプレゼントするシーンは本当に愛にあふれ、みる度顔がほころんでしまいます。

原作者であるマリオ・プーゾがコッポラ監督と共に脚本も制作していますが、
本も何度読んでも面白いです。