Thursday, July 16, 2009

COFFEE & CIGARETTES


COFFEE & CIGARETTES、11編のモノクロ短編集。
数年前に劇場で観た時も好きでしたが、先日再度家で観て、やっぱり好きだと再確認。
ジム・ジャームッシュらしい選曲がとても心地良いです。
登場人物の名前が俳優の名前そのままなのも、何だかすごく好きです。

11編全て、コーヒーを飲みながらタバコをくゆらせ、噛み合ない会話をだらだらしている、本当にただそれだけの映画。
ジム・ジャームッシュの作品て、噛み合わない間が有って、そこが大好きです。

全編に有る、テーブルを真上から撮っているショット。
こぽこぽコーヒーを注ぎ足したり、煙草をくゆらせる手、このショットがたまらない。

NYでは数年前からレストラン、バー、カフェで
の喫煙を全面禁止されています。
ブルームバーグ市長が私財を投げ打って行なった処置で、喜んでいる人は多いと思います。
嫌煙家の主人もその1人で、ブルームバーグが行なった、たったひとつの良い事だと喜んでいます。
煙草は、百害有って一利無し。
副流煙で他人にも迷惑をかけてしまう。
子供や高齢者への害はひときわ大きい。
でも、、、
この映画を観ると、この景色、この空気感が消えてしまう事が悲しく思えてなりません。


見入ってしまうのは、ケイト・ブランシェットの『COUSINS』。
大女優とそのいとこを一人二役で見事に演じ分けています。
数年前に劇場で観た後、主人が「もう一人の人ってケイト・ブランシェットのお姉さんとかかな?同じ系統の顔だと思わない?」と、ちょっと間抜けなな事を言ってましたけど、それ程違う雰囲気を醸し出していました。

くすっと笑ってしまうのは『TWINS』。
双子の役は、スパイク・リーの実の妹ジョイ・リーと弟サンキ・リー。
変なウエイターが
スティーヴ・ブシェミ。
双子のだらっとした
喧嘩が面白いし、私はスティーヴ・ブシェミの変な声を聞くだけでも嬉しくなってしまいます。
ジョイ・リーは、スパイク・リーの『Do the Right Thing』や『Mo' Better Blues』にも出演していますが、本当に可愛らしくて大好きです。

意外に良かったのが『SOMEWHERE IN CALIFORNIA』
イギー・ポップとトム・ウェイツって、どう考えても演技とか出来そうもないと思っていたら、意外な事にしっくり馴染んでいたし、この2人の会話が好きです。
イギー・ポップって、こうしてじっくり見てみると、目がくりっとしていて可愛いなと思いました。

ビル・マーレイBill Murray)の『DELIRIUM』も変なおじさん役がぴったりで、会話の端々にフルネームでビル・マーレイ、ビル・マーレイって何度も言われているのが、変な感じで面白いです。

こういうストーリーがちゃんと無い感じの映画って、とても好きです。